11月11日、映画『すずめの戸締り』が全国各地の映画館で上映される。そのプロモーションの一環だからか、全国40ヵ所のIMAXの映画館において、特別に新海誠監督の作品『秒速5センチメートル』『君の名は。』『天気の子』の3作品が映画館で公開された。
自分は、このうち『君の名は。』を鑑賞することに決めた。6年前の公開時は高校2年生(偶然にも瀧と同じ年齢という、、、)で、趣味嗜好にあまり時間を使えない家庭に育ったものだから、みんなハマってるのに、自分は見逃すとなんとも不遇な思いをしてしまった。
それがこうして、6年時を経てしっかりと見れるのは本当に嬉しい。単純にここしかないと思い、朝地元の映画館に行った。席的には後ろから2番目、大迫力の画面を前に少し緊張気味に座った。
そもそも、映画のサントラの曲を数曲知った後に映画を見るのは稀なので、どのタイミングであの曲が来るのだろうというワクワク感も多少あった。
てかIMAX音量バグやろ。映画館の広告のアクション系で一人ビクッとすんの何気に恥ずいねんなぁ、、、(ただのビビりで草)
ここからは、印象に残ったシーンを列挙していく。
•夢灯籠
ここ、ちゃんとしたオープニングなのね。映画でオープニングしっかり作ってるの珍しくない?基本ストーリーと繋がってるオープニングだし、曲も少ないイメージ。俺が見てる映画だけがそうなのか?知らんけど。でもわざわざ監督つけてるくらいだし、迫力。あれがそのまま切り取られてMVって言われてもバレない。てか、アウトロは打ちきりで物語に入っていくのはいかにも新海誠作品って感じがする。
•入れ替わり三葉起床〜
初手で入れ替わってるのか。ちょっと驚いた。でもそれ以外確かに物語の入り方思いつかない。これがベストだったんだろう。やっぱり男子って女子に入れ替わったら胸触りたがるのは共通事項なんやろか。(知らんけど)
四葉の訛り具合、結構いい。地方だなぁって感じする。『はよきない!』であぁ、映画始まったなぁってなった。そこから別日に入れ替わって、登校して、テッシーとさやとのシーン。ほんで糸守高校。糸守高校のピアノとストリングスの明るさ、かなり好きです。
•瀧入れ替わりシーン〜
ここで瀧もくるんだぁ。三葉が中に入っての入れ替わり。訛りでわかった。とても丁寧なストーリーの踏み方だと思った。東京に憧れる。高校へ行くシーン。父子家庭のぎこちなさも少し感じる。友達の二人(田中がものすごくいいやつに見えた。
•もしかして、私たち、入れ替わってる!?
でた!名ゼリフ!聞きたかったやつ!入れ替わりに気づくまでの流れと、リアクション。奥寺さんとバイト関係がおもろかったのもあるけど、結局このシーンが1番ハイライト。この時の前前前世の流れ方が大優勝すぎる!思わず映画館でバンザイした。てか、前前前世ってmovie.verってあるけど、あれoriginal.verも入ってるよな?正確にはmovie.verってプロモーション用ってこと?よくわからん。『私たち、越えれるかな』のフレーズも好き。
•その後の、奥寺さんとのデート、あとは御神体に行くシーン
デートのシーンで『デート』が流れた時、あーこれだ!という感動。あと、デートぎこちなさすぎ。そりゃそう。だってあれは三葉とデートしてたんだもんって奥寺さんに教えてあげたい。
『三葉、あんた、夢見とるな?』のところ、おばあちゃん凄すぎてぞくっとした。あれはおばあちゃんも経験したことがないと言えない。それを後から知った時の伏線回収。これはすごい。
あと、その後お互いが泣いてるシーン。ここから一回ぷっつり切れる悲しみからの自然な涙、なんだろう、こっちも泣きそうになる。
関係ないけど、本格的な神秘的な描写は新海さんやっぱりアニメではすごいなってなってる。風景画綺麗すぎる。
•糸守に向かうまで
『記憶を呼び起こす瀧』の場面、記憶呼び起こしすぎやろ問題。あんな絵を記憶で書けないやろ普通。その才能欲しい。そりゃあ高山ラーメンのおじさんもあの絵を褒めるよ。
ほんでここで三葉と瀧が三年の誤差があることを自分も初めて知る。そうか、パラレルワールドか。時差あるのかと。よく交わったもんだと、考えてしまう。奥寺さんとの話よりも三葉に必死になる瀧、がんばれって見つけてってここからなる。
話変わるけど、ホテルでタバコ吸ってる奥寺さんが瀧語る時、大人を感じた。良き女性感。
•御神体に向かってから三葉との再会
御神体に行くまでのおっさんの『あんたの書いた糸守、ありゃ見事だった』深い。なんか深い。
御神体に行って、口噛み酒を飲んだ時に滑って、三葉に戻るまでの描写、受精卵から書くところ、その色味、シザースタンドのジャケットのように儚さがあった。
入れ替わってからの作戦シーン。高校生の作戦。僕らの七日間戦争とか、放課後の延長戦じゃないけど、独特の青春感がいい。
てか三葉の親父さん、誰かに入れ替わってるのを気づいたのね。三葉のお母さんもなってたのかな。おばあちゃんも経験あるくらいやし。じゃないと察せないし。てかここから瀧、いろんな人に入れ替わってるのカミングアウトもどきするやん。吹っ切れたんやな。それくらい三葉を、糸守を助けるのに必死なのは思わず息を凝らしてしまうくらい伝わった。
•三葉東京へ→かたわれ時
ずっと気になっていた瀧の手首のバンド。あれ組紐なの気づいた時の『?』が、ここにきて三葉を瀧が認知する前にあってたことがわかった時の震え具合半端ない。ここでの伏線回収は震えた。そして思った、「瀧、分かれよ!お前!今後救う人だぞ!」もちろんわかるわけがないのに、少しそう思ってしまった。
かたわれ時、三葉と瀧がちゃんと会う。現実じゃない世界線で男女が会うのは、千と千尋の神隠しの感覚。手のひらにマッキーで名前を書くのが途切れる。そして名前を叫んでもう一度書く瞬間に忘れる。瀧はそのまま一夜明けてしまうのが、より神隠し感ます。
•三葉が元に戻ってから一連
激ヤバの彗星が割れてる時の大惨事なのに、瀧が『名前は!!!!』から美しいスパークルがここで流れ出すギャップ。
ほんで何も知らない瀧が『美しい眺めだ』とかいいながら、三葉ピンチなの、さらにギャップすご。
必死にだれかを救おうとしている三葉,自分も応援するし泣きそうになる。
しょしてハイライト,名前かいとこうぜで手のひらを開けた瞬間の『すきだ』の文字とスパークルのラストへ向かう『愛し方さえも君のにおいがした~』。ここに来るんかぁ!!!こりゃぶっ飛ぶ。
•現代
5年後ってあれ2021年なのね。ガチで最近のことの想定か。そりゃテッシーにも髭生えるわ。あそこでテッシーとさやかを入れてくるのがいい。あそこしかないもんな。フラグ立たせるの。三葉もいますよ!の伏線。奥寺さんとあった時に、指輪見せられて後の瀧の表情。あれは切なすぎる。こっちまで切なくなる。瀧よ、頼むから幸せになって欲しいと願う。
この後、二回なんでもないやが流れる.movie.editとmovie.verのことである.注目したのはサビの歌詞。
『離したりしないよ二度と離しはしないよ
やっとこの手が君に追いついたんだよ』
みつはと瀧が電車ですれ違った時
『嬉しくて泣くのは悲しくて笑うのは君の心が君を追い越したんだよ』
『嬉しくて泣くのは悲しくて笑うのは僕の心が僕を追い越したんだよ』
エンディング、会えた後のなんでもないや
君=三葉、僕=瀧と考えるべきか。時空を超えた恋愛がここで終着点を迎える。
ここ全て映画のシーンを考えて歌詞を書いたのかな。洋次郎に聞きたい。なんでもないやはいつ聞いても泣きそうになる。
総合感想
泣くより、奇跡の応酬すぎて、びっくりとか、頭の整理の方が勝ってしまった。
多分噛めば噛むほどみたいに、複数回見た方が泣けるんだろうなと思った。
天気の方がその場で泣けたのは,たぶんパラレルワールドがなく,純粋に恋愛のストーリーとその尊さが直に伝わったのでその意味ではこの2作品は違った楽しみ方ができた。どちらも大切な作品である。
この11月に公開の『すずめの戸締り』もより一層楽しみになってきた。
みなさん,映画館へ行きましょう。
新海さんの映画、RADの音楽に酔いしれましょう。
自分も見に行こうと思います。
ほんじゃ今日はこのへんで
2022/11/09
なおやん